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はじめに｜家族で囲む“火の時間”が、最高の思い出になる
キャンプの夜といえば、やっぱり「焚き火」。
パチパチと薪がはぜる音、やわらかく揺れる炎、ふわりと香る木々の匂い。
この時間を家族で囲むと、日常では味わえない特別な一体感が生まれます。
でも、キャンプ未経験のパパママからは、こんな声が聞こえてきます。
- 「火ってやっぱり危なくない？」
- 「道具がたくさん必要で、何から揃えればいいか分からない…」
- 「子どもが火に近づいてヒヤヒヤしそう…」
その不安、めっちゃわかります。
でも、大丈夫。この記事では、キャンプ歴6年・3児の父であり、リハビリの専門家（作業療法士）でもある僕が、自身の失敗談も交えながら、「安全第一で、準備も簡単な焚き火の始め方」をわかりやすく解説します。
この記事を読み終える頃には、あなたの焚き火への不安は「やってみたい！」というワクワクに変わっているはずですよ。
焚き火の魅力とは？作業療法士が語る子どもの成長への効果
我が家が初めて焚き火をしたのは、長女が4歳、長男がまだ2歳の頃。
夜の暗闇に少し緊張していた長女が、焚き火の炎を見つめて「あったかいねぇ」と笑った瞬間、「ああ、これがキャンプの醍醐味なんだ」と心から感じました。
焚き火には不思議な力があります。
テレビもスマホもない空間で、ゆらめく炎を一緒に見つめるだけで、なぜか普段は話さないようなことも素直に話せたりするんです。
作業療法士の視点
これは“1/f（エフぶんのいち）ゆらぎ”という炎のリズムがもたらすリラックス効果。
一定のようで不規則な自然界のリズムは、人の心を落ち着かせます。
火を眺める時間は、忙しいパパママと、毎日たくさんの情報に触れている子どもたちの心を整える、最高の自然セラピーなんです。
【最重要】焚き火の基本ルール｜安全に楽しむための3つの約束
魅力をお伝えしたところで、これだけは絶対に守ってほしい「安全ルール」の話をします。
ここさえ押さえれば、事故やトラブルの9割は防げます。
① キャンプ場のルールを必ず確認する
キャンプ場には、それぞれ焚き火のルールがあります。
- 直火OK？ NG？（地面で直接火を焚くこと）
- 焚き火台は必須？
- 消灯時間は何時？
必ず公式サイトや受付で確認しましょう。
ほとんどのキャンプ場では、自然環境への配慮から「焚き火台の使用」が必須となっています。
② 子どもと一緒に決める“火の約束”
火は楽しいけれど、同時に危険も伴います。
だからこそ、子ども自身に「危険を理解し、避ける力」を学んでもらう絶好のチャンスです。
我が家では、焚き火を始める前に子どもたちと3つの約束をします。
- 火の周りでは絶対に走らない
- 大人が見ていないときに、勝手に火をいじらない
- 燃えやすいもの（服の袖など）を火に近づけない
さらに、Coleman ファイアープレイステーブルのように「これ以上は近づかないライン」を物理的に作ってあげると、子どもも視覚的に危険範囲を理解しやすくなりますよ。
③ 後片付けまでが焚き火｜正しい火の始末方法
焚き火は“火を消すまで”がセットです。
「立つ鳥跡を濁さず」の精神で、最後まで責任を持ちましょう。
消火の2つのパターン
① 燃やし切る
薪があと少しで燃え終わる状況だったら、そのまま燃やし尽くします。薪を広げて空気に触れさせ、白い灰になるまで燃やし尽くすのがベスト。
② 火消し壺/袋を使う
薪がまだ燃え続けている場合。燃え残った薪を入れ、蓋を閉めて酸欠状態で消火します。消し炭は次回の着火剤にもなります。
熱い薪をいれた火消し袋は高温になるので、冷めるまでは子どもの手が届かない場所に保管するか、触らないように注意しましょう！
▼ おすすめの火消し袋：ZEN Camps 火消し袋 Lサイズ ▼
ポチップ
👆️大きめのLサイズの袋が残った炭を入れやすくて便利です。
水をかえて消火はNG
燃えている炭に水をかけて消火するのは、絶対にやめましょう。
焚き火台が高温の状態で水をかけると、蒸気で火傷したり、温度差で焚き火台が変形・故障したりします。
急いで消火させたいけど、火消し壺もない場合
バケツに水をたっぷりと入れ、薪を1本ずつ水に浸して完全に消火する方法があります。
が、これは緊急時に覚えておく程度にしましょう。
始めのうちは分かりにくいかもしれませんが、撤収時間を考えながら薪を焚べるようにしましょう。
計算ミスに備えて、火消し袋があると安心。
初心者ファミリー向け｜焚き火に必要な道具リスト【完全版】
「道具を揃えるのが大変…」という声にお応えして、「これさえあれば焚き火はできる！」というアイテムを厳選しました。
【必須】これだけは揃えたい基本の5点セット
まずはここからスタートして、慣れてきたら少しずつアイテムを増やしていくのがおすすめです。
① 焚き火台｜ユニフレーム ファイアグリル
初心者は「BBQもできる一台二役タイプ」がおすすめ。
荷物が減り、料理の幅も広がります。設営が簡単で、安定感のあるモデルを選びましょう。
メリット
- 設営が超簡単！パッと開くだけで準備が苦手なパパも安心。
- 頑丈で安定感抜群。重い鍋（ダッチオーブン）も乗せられる。
- 網付きでBBQもOK！これ一台で焚き火もご飯も完結。
デメリット
- 少し重いので、車で行くオートキャンプ向け。
- 収納袋が別売り。
言わずも知れた名作中の名作。
初心者はこれを買っとけば間違いないです。
ポチップ
② 薪｜まずは薪の種類を知ろう
薪には大きく分けて2種類あります。
- 針葉樹（スギ、ヒノキなど）： 油分が多く火つきが良い。着火用に最適。
- 広葉樹（ナラ、クヌギなど）： 火つきは悪いが火持ちが良い。じっくり焚き火を楽しむ用。
王道は針葉樹で火をつけて広葉樹という流れ。
ですが、広葉樹でもしっかり乾燥している薪なら火着けも可能です。
キャンプ場に落ちている（枯れている）枝を拾って薪にすることはできますが、まだ枯れていない生木の枝を切って薪にすることは止めましょう。
煙がすごくて、他のキャンパーさんの迷惑になります。
キャンプ場でも薪は購入できますが、中には乾燥が不十分なところも…
UJack いつもの薪｜品質管理がしっかりされていて安心の薪
社長こだわりの焚き火用の薪。
サイズも小型用の15cmと通常用の35cmが選べます。
ユニフレームのファイアグリルには35cmがベストでした。
👆️実際に購入して使用した画像。
広葉樹ですが、しっかり乾燥されていて初心者の私でも楽に着火できました。
使い切れる容量なのも嬉しいですね。
ポチップ
③ 耐熱グローブ | ZEN Camps キャンプ用グローブ
熱い薪や焚き火台を触る際に必須。軍手では熱が伝わり火傷します。
家族の安全を守るため、必ず用意しましょう。革製が丈夫でおすすめです。
キャンプ用の革製のグローブは指の部分が広めで、子どもには使いにくいものが多いです。
ZEN Campsのグローブは柔らかいながらも丈夫で、長男(8歳)が特にお気に入りです。
▼ 手が大きいパパは Lサイズ ▼
ポチップ
▼ 我が家のママと子ども達は Mサイズがぴったり ▼
ポチップ
④ 火ばさみ｜ベルモント U.L. Hibasami
薪をくべたり炭を整理したりする必需品。
33cmという絶妙な長さ。子どもも安全に使える長さが気に入ってます。
以前はホームセンターに売っているような火ばさみを使用していました。
ベルモントの火ばさみは、わずか70g・先もコの字に成形しているため、子どもでも操作がしやすく、我が子に大人気です。
ポチップ
⑤ 着火剤関連｜初心者におすすめはターボライター＋着火剤
SOTO スライドガストーチ ターボ式
SOTOの名作。
メリット
- 火口部分がスライド式で最大約7cm伸縮。手元から離れた安全な距離で安全に着火できる。
- バーナー方式で、1,300℃の高温・極細集中炎を発生させ風にも強い。
- カセットガスやライターガスから手軽に燃料補充ができ、同じ本体を長期間・経済的に使い続けられる。
デメリット
- 推奨の連続使用時間は30秒。長時間の使用は故障につながる。
ダイソーのガスボンベで燃料補給
ガストーチの底にある差込口に挿入するだけ。
液状になった燃料が貯まっていくのが視覚的に分かるので初心者でも安心して行えます。
ポチップ
完全に余談ですが、私はこのライターを誤って洗濯したことがあります(ポケットの中に入れたまま洗濯した)。それでも無事に生還して、今も使用できています！耐久性抜群ですね！※あくまで個人的意見です。事故等には十分注意して下さい。
着火剤｜木材繊維タイプで安心の文化たきつけ
ターボライターを使用して火をつける際に、あると便利なのが着火剤。
ここでは、コスパ抜群で初心者におすすめの「文化たきつけ」を紹介します。
メリット
- 木材繊維に灯油を染み込ませた着火剤。5分間火が持続する。
- 固形タイプなので、手で必要分だけ簡単に割れて扱いやすい。
- 液だれや周囲への広がりもないので安心
デメリット
- 灯油が染み込んでいることもあり、匂いが気になる人も。
ポチップ
匂いは開封後はジップロック等に入れてあげると軽減されます。乾燥予防にもなるのでおすすめ。公式HPからは専用の容器も購入できます。
【番外編1️⃣】ファイアーライターズ
ポチップ
マッチのように使うだけ。燃焼が継続するので便利。
20本入りでコストパフォーマンスが良い。
デメリット
- 着火する際は、一気にブワッと火が付くので、子どもはびっくりする。大人が見本をみせてあげる必要あり。
【番外編2️⃣】ZEN Camps ファイヤースターター
ポチップ
小さな炎から育てれる。ザ・焚き火という感じで、子どもがワクワクする。
しかしながら、時間がないファミリーキャンプでは子どもが大きくならないと難しいのが現実…（我が家はまだ導入していません。いつか必ず‥！）。
【あると便利】快適＆安全性がアップするグッズ
焚き火シート
ポチップ
焚き火台の下に敷き、地面へのダメージを防ぐマナーアイテム。芝生のサイトなどでは必須の場合も多いです。
難燃性のウェアやエプロン
ポチップ
火の粉で服に穴が開くのを防ぎます。コットン（綿）素材の服でも代用できます。
大きめの風防｜キャンプグリーブ 大型風防板 70cm
ポチップ
70cmの高さがあるので、大きめの焚き火台・石油ストーブもカバーできます。
風が強いと、炎が安定しないので初心者こそ、おすすめです。
【写真で解説】初心者でも失敗しない！焚き火の簡単5ステップ
道具が揃ったら、いよいよ実践です。我が家で行っている流れを一部紹介します。
STEP1：【準備】薪と焚き火台を設置する
薪の準備｜火着けは細くした方が着きやすい
上記のUJack いつもの薪を使用すると、しっかり乾燥しているのであまり気にならないです。
中には火が着きにくい薪があるので、その時は手斧や鉈の出番。
手斧と鉈（ナタ）の違い
| 手斧 | 鉈 | |
| メリット | ・太い広葉樹でも割れる ・刃の厚みで薪を裂くことができる ・自重を利用して少ない力で割れる | ・斧より軽く、取り回しがいい ・刃渡りが長いので細い脇割りが得意 ・薪割りと焚付作りを1本で行える |
| デメリット | ・細かい作業は苦手 ・振り下ろす際にケガのリスクあり | ・太い広葉樹を割るのは難しい ・刃が鋭利なのでケガのリスクがある |
我が家はまだ、子ども達に刃物は触らせていません。
危険管理ができるようになったら一緒に取り組みたいと考えています。
無理せずに松ぼっくりや着火剤を多めに使用することで代用は可能
松ぼっくりが落ちてあるキャンプ場なら、子どもと一緒に拾うのも楽しい。
焚付がよく、天然の着火剤です。
焚き火シートの設置｜芝生サイトなら必須
風下にテントや車など燃えやすいものがないか確認。
焚き火台の下に焚き火シートを敷き、周りの落ち葉などをどけておきましょう。
STEP2：【薪を組む】空気の通り道を作るのがコツ
着火剤を真ん中に置き、その周りに細い薪（針葉樹）から順に、空気の通り道を意識して合掌（がっしょう）や井桁（いげた）の形に組みます。
【初心者向け】薪の組み方3選
焚き火初心者の方におすすめする組み方を紹介します。
| 合掌・閉じ傘型(ティピー型) | 並列型 | 井桁型 | |
 |  |  | |
| メリット | ・炎が上がるため、見やすい ・火力が強い ・定番の形 | ・火力調整がしやすい ・安定感がある ・調理におすすめ | ・火力が強い ・薪を組みやすい ・キャンプファイヤーで定番 |
| デメリット | ・燃焼が早い ・バランスが取りにくい | ・炎がみにくい | ・最も燃焼が早い ・料理には向かない |
| おすすめ度 | (5 / 5.0) | (4.5 / 5.0) | (3 / 5.0) |
火起こしの3つのコツ
- ① 酸素が必要：薪をギチギチに詰めず、空気の通り道を作る。
- ② 火は上に燃える：着火剤の上に、燃えやすい細い薪を置く。
- ③ 火を移す：「着火剤」→「細い薪」→「太い薪」の順に火を育てる。
STEP3：【着火】着火剤に火をつけるだけ
ライターなどで着火剤に火をつけます。一番下の、燃えやすい部分を狙いましょう。
STEP4：【火を育てる】うちわや火吹き棒で優しく風を送る
火が細い薪に移ったら、優しく風を送って火を大きく育てます。
火が安定してきたら、太い薪（広葉樹）を少しずつ追加していきましょう。この「火を育てる」時間が、焚き火の醍醐味です。
大活躍するのが”火吹き棒”
火が燃えるためには酸素を必要とします。効率よく酸素を送ることができるのが火吹き棒です。
▼ ちゅるぱぱ家愛用：キャンピングムーン 火吹き棒 ▼
ポチップ
以前は100均の火吹き棒を使用していました。
キャンピングムーンの火吹き棒に変えたら、火の調整が格段にしやすいです。
専用の収納袋付きなので清潔に使用できるのも嬉しいポイント。
STEP5：【片付け】ルールを守って完全消火
前述の「正しい火の始末方法」に沿って、完全に火が消えたことを確認してから片付けます。
焚き火の楽しみ方を広げるアイデア｜マシュマロ・料理・コーヒー
焚き火は眺めるだけでもいいですが、火を使ってさまざまな楽しみができます。
焚き火料理にチャレンジする際は、専用のクッカーが必要です（直火OKなものや、炭汚れに強いもの）。
詳細は👇️こちらの記事を参照してください。
【初心者必見】キャンプの調理道具完全ガイド｜3児のパパがおすすめするクッカー選び
定番！マシュマロ＆ソーセージ炙り
長い串に刺して炙るだけで、子どもが大喜びする鉄板アクティビティ。最高の食育になります。
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簡単！焚き火料理にチャレンジ
ダッジオーブンがあれば焚き火でもガシガシ使える
ユニフレームのUFダッジオーブンなら初心者でも管理しやすくおすすめです。
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焼きじゃがいも｜濡らした新聞紙＋アルミホイル
じゃがいもを丸ごと、濡らした新聞紙で包み、アルミホイルで丸めて熾火の中へ。
中はほくほくでじゃがいもの甘みを感じます😋
ただ眺めるだけ！贅沢なコーヒータイム
焚き火のそばに椅子を置き、温かいコーヒーを飲みながら炎を眺める。パパママにとって最高の癒やし時間になります。
ポチップ
ファミリーキャンプの焚き火Q&A｜よくある疑問を解決
Q1. 煙が目にしみる！どうしたらいい？
A. 薪が湿っているのが主な原因です。よく乾燥した薪を使いましょう。また、風上に座るのが基本です。
Q2. 服に匂いがつくのがイヤ！
A. わかります！ポリエステルやナイロンなどの化繊素材のアウターを着ると、匂いがつきにくいですよ。逆にコットン（綿）は燃えにくいですが匂いを吸着しやすいので、焚き火専用の服を決めておくのも手です。
Q3. 焚き火って、子どもの成長に本当にいいの？
A. めちゃくちゃ良いです。作業療法士として断言します。
火は「ルールを守らないと危険」ということを、体験を通して教えてくれる最高の教材。火が大きくなる様子を予測したり、薪を足すタイミングを考えたりすることで、注意力や危険予測力、計画性が自然と育まれます。これはゲームでは絶対に得られない、“生きる力”に直結する体験なんです。
まとめ｜焚き火は「家族の心を灯す時間」
焚き火は、ただ暖をとるだけの行為ではありません。
それは、家族の会話を生み出し、子どもの成長を促し、パパママの心を癒してくれる、かけがえのない時間です。
- 火の温もりが、家族の心の距離を近づける
- 火を育てる体験が、子どもの“考える力”を育む
- 炎のゆらぎが、日々の疲れを癒してくれる
ほんの少しの勇気と、今回ご紹介した基本の道具があれば、あなたの家族キャンプはもっと特別で、もっと忘れられない思い出になります。
さあ、次の休日は家族で火を囲んでみませんか？